愛を積むひと
①原作はエドワード・ムーニー・Jrの「石を積むひと」。北海道で第2の人生を送る熟年夫婦の物語。②篤史(佐藤浩市)と良子(樋口可南子)は 東京の下町の工場をたたんで老後を北海道で過ごすため移住してきた。仕事一筋だった篤史が暇を持て余しているので、良子は かねてからの夢だった、家の周囲の石塀作りを頼む。ところが出来上がる前に 良子は持病の心臓病が悪化し亡くなる。③妻の死に絶望し心を閉ざした篤史だったが、妻が死ぬ前に残した自分宛の手紙を読んだことをきっかけに 石塀作りを再開し自分を取り戻していく。④そして 石塀作りを手伝う青年徹とその恋人との交流、疎遠になっている娘との再会などが描かれる。⑤篤史の「石塀は大きくて立派な石だけでできているんじゃない。小さくて不格好な石もちゃんと役割を果たしている」、妻の「古い石がその上に積まれる新しい石を支えるように私たちが毎日を精一杯積み上げていくことが次の世代の支えになる」という言葉が示唆に富んでいる。もと外国人が住んでいたという、二人の一軒家を中心に 北海道美瑛町の四季がたまらなく美しい。評価★★★★☆
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